地域単位でも、サーキュラーエコノミーの時代
引用元:経産省循環経済資料
最近何かと耳にすることが増えた、「サーキュラーエコノミー」という概念。
日本語にすると「循環経済」という言葉になりますが、
端的にいえば、ごみ0の社会のことです。
このページでは、サーキュラーエコノミーとは一体何なのか、なぜ必要なのか、
そしてそのために地域としてどう貢献していけるのかをみていきます。
廃棄のない社会へ
サーキュラーエコノミーとは、図の一番右のように
「資源が廃棄されない状態」を指します。(図:オランダ政府より引用)
社会において、
廃棄物・ごみというものは存在せず、全て「再利用される資源」として扱われます。
作り手は、その製品が長く使われ、使えなくなった後も、資源として再利用できる製品を作ります。
消費者は、できるだけ環境に良さそうな商品を選んで買い、長く使い、人と共有することで無駄な製品を買わないようにします。
こうした努力を通じて、ごみの出ない、持続可能な社会にする。これが、サーキュラーエコノミーです。
なぜ今、
サーキュラーエコノミーなのか?
環境省によると、私たちが一年に消費している資源が、地球が一年に作り出せる資源の何倍かを示す指標、
エコロジカルフットプリントは、2013年時点ですでに1.7に達しています。
これは世界全体で見た場合の数値ですが、これでも私たちの生活が、将来の資源を食い潰すことで成り立っていることがわかります。
特に先進国の日本のエコロジカルフットプリントは平均を大きく上回り、
世界中の人が日本人と同じ生活をすると、地球2.9個分の資源を一年に消費している計算になります。
これほど多くの将来の資源を食い潰していては、いずれはこの生活が崩壊することは明らかです。
また、ごみ問題は日本だけの問題でなく、
マイクロプラスチックによる海洋汚染や、東南アジアなどの発展途上国への日本のごみの押しつけなど、
多くの悪影響を世界中に巻き起こしています。
こうした現状を変えるためにも、サーキュラーエコノミーが必要なのです。
私たちが
地域で、できること
サーキュラーエコノミーには、いろいろな角度から貢献することができます。
例えば会社として、再利用できる商品を開発してみたり、あるいは個人として、再利用できる商品を積極的に買ってみたり、できることはいろいろあります。
しかし、地域としてサーキュラーエコノミーにどう貢献するかというのは、どうしても意識から抜け落ちてしまいがちです。どうすれば我々は地域として、サーキュラーエコノミーを作っていけるのでしょうか。
その答えは、ごみ捨てにあります。私たちが地域単位で行っているものの中で、資源の廃棄や再利用というところに一番関わってくるのがごみ捨てです。今回は、そのごみ捨てに関わる二つのポイントをみていきます。
①ごみの分別
ごみ分別はサーキュラーエコノミー達成のためには非常に大切です。
そもそも、サーキュラーエコノミーが実現した社会では、ごみというものは存在せず、全て資源回収という形になるわけです。
現状でもごみ収集されている物の中には、資源として再生されているものが多くあります。いわゆる資源ごみだけでなく、びん、カンペットボトル、古紙…地域によっては複雑な分別は、リサイクルのためにあります。
現状はまだごみとして処理され、廃棄されるものが非常に多く、サーキュラーエコノミーとは程遠いですが、それでもサーキュラーエコノミーに近づくためには、ごみの正しい分別は非常に重要です。
②ごみの回収
私たちはごみを出したらそれで終わりと考えてしまいがちですが、
実際のごみが処理されるところまで考えると、ごみの回収・処理など、重要な仕事はまだまだあります。
その中でも、特に「ごみ収集」フォーカスすると、そこには多くの問題があります。
例えば、ごみ処理において、粗大ごみ収集者がごみを集めるルートはどうやって決められているかご存知でしょうか。
AIなどで計算するというのが、最も合理的な選択肢に考えられますが、実際は運転手の勘でやっているそうです。
もちろん、その地域の道を知り尽くした運転手さんの勘というのは、ある程度信頼に値すると思います。
しかし、だからと言って十分効率的かはわかりません。
このように、ごみ収集一つとってみても、問題が見えてきます。
ごみ収集は、現状でももちろん大切な仕事ですが、将来資源回収となり、
全ての材料をその資源で賄うサーキュラーエコノミーにとってはさらに重要な仕事となるのではないでしょうか。
弊社の取り組み
こうした観点から、弊社では
ごみ分別お助けアプリ『ごみっとくん』をリリースしています。
このアプリでは、お住まいの地域のごみを出す曜日や分別の方法、粗大ごみの捨て方など、
ごみ捨てに関する情報をわかりやすくまとめ、皆様の分別をお助けしています。
また、BMクラウド/BMプライムという、不動産管理補助サービスを展開しており、
その際の配車システムはごみ収集の効率化に活かせるのではないかと考えています。
こうした取り組みで、世の中がより良いものとなっていくよう、日々努力しております。