ごみ清掃芸人×ごみっとくん

前回ご紹介したインタビュー。

ごみ清掃芸人として有名なマシンガンズ滝沢さんの インタビュー内容を、全公開させていただきます!

※インタビュアー: 豊田(Asset ごみっと君 開発メンバー)・小野(Asset マーケティングチーム) マシンガンズ滝沢さん(インタビュー内、敬称略)

豊田:
ツイッター経由でお話させていただいた豊田です、 今日はありがとうございます! まずは私たちが作ったごみっとくんについて、 画面共有しながらご説明させていただきます

小野:

弊社は賃貸マンション・アパートの定期清掃を行っており、 ごみ置場の清掃では、入居者が出した 分別されていないごみ袋のごみ分別も行っています。 ごみ分別がされず、 近隣からのクレームがあったり、 ごみ置場管理にお困りのオーナー・管理会社様が多いんですね。 弊社の清掃スタッフも、 ごみ置場の清掃に時間と手間が大変かかっている状況です。

そんな現場の声から、「ごみっと君」を開発しました。

1都3県広域対応、多言語対応(現在10カ国語)の ごみ分別アプリとなっており、 コロナ対策として現在、無料公開中です。

滝沢:

10カ国語、すごい!

豊田:

燃えるごみは何曜日か、とか、 ごみ出し曜日をカレンダー表記で見ることができます。 引っ越ししてもすぐに他のエリアのごみの出し方が見られますね。 ごみの出し方は、各自治体の画像を掲載しています。
分別辞典もありますし、粗大ごみについては、 粗大ごみ券はチケット制なんですよっていうものとか、 ごみについてのニュースも見られて、 チャットボットもご用意してます。
アカウントで自治体が変えられるとか、 言語も10ヶ国語変えられるとか…こんな感じです。

滝沢:

めちゃめちゃ便利ですね!!

これはいずれどんどん広げていくんですか?

小野:

なかなか大変な作業なのですが、いずれは日本全国に広げていきたいなと思ってます

滝沢:

そうなるといいですね〜

小野:

では、早速質問させていただきます。 ごみ収集員さんの立場から見て、ごみ置場が汚れているのは、ごみ分別がいちばんの問題だと思いますか?

滝沢:

いちばんの問題はごみ分別ですね あとは、ごみに対する意識というか、 ごみまで気が回っているかどうかってところですよね ちゃんと結べていなかったり、 ゆるい結び方だったりっていうごみ袋があるんですけど、

回収する人まで気持ちが回らない方がいらっしゃるんだろうな〜

と集積所からは見えますね

小野:

なるほど、弊社では、ごみ置場の改善のために、 ごみ分別に関する掲示物を掲示するサービスを 行なっているんですが、それぐらいしか思いつかなくて・・

滝沢:

そうなんですよね・・

小野:

掲示物以外だとどんなアイディアがあるでしょうか?

滝沢:

ポストにチラシ入れても、 本人に読む気が無かったら意味ないですしね

あとは 感情のこもった手紙を書いておくとかね

これはこういう風に困ってますとかね

中には、 ただ単に気づいてない人も いると思うんですよ

悪気がないというか ペットボトルの袋にハイターとかシャンプーの空き容器が入ってたりするんですけど、 それは分別する気がないんじゃなくて、分別する気はあるんだけど、

分別の仕方が間違ってる、 ってだけなんですよね

だから分別方法の周知は大事ですよね

小野:

収集できないごみ袋にはシールを貼って置いていかれると思うんですが その基準はどういうルールで周知されてるんですか?
例)世田谷区の「収集できません」シールが貼られたごみ袋

滝沢:

自治体によって違ったりするんですよね この地区ではゴミ袋を開けちゃいけないから、 一個違うものが入ってたらシール貼ってそのまま置いてけ、とか、 分別できてないもの一個なら、袋開けて、 例えばビンだけ出して、収集して持っていけ、とかね

各自治体でルールを統一してもいい気がしますよね

小野:

不公平感が出てしまいますよね あとは、収集している中で、 ここは工夫しているな〜というごみ置場ってありますか?

滝沢:

工夫されてるかぁ、 こうしたらいいのになぁっていうのはありますけどね、

面白いっていうと 風呂桶というか、風呂がまを、 そのままごみ置場にしてるところとかありましたね

(一同爆笑)

集積所として再利用してるのかな? 最初は意味がわからなかったんですけどね うーん工夫かぁ そんなに工夫されたところは見られないかなぁ

あとは

時間通りに出せ!」って血文字みたいなので書かれてたりね

(一同、また爆笑)

真っ赤なペンキで殴り書きされててね笑

そんな恐ろしい集積所はたまに見ますけどね 結局そういうところは確かに汚かったですね だからそういう注意書きがあったりしますよね

豊田:

なるほどなるほど・・

ところで、地方自治体の ごみ分別のアプリがあるのってご存知ですか?

滝沢:

いや〜知らなかったですね 自治体がやってるアプリは見たことないですね

あ、横浜市でAI使ってどうとかっていうのは聞いたことありますね

豊田:

そうなんです、「旦那」って打つと、面白い回答があったり

「(旦那を捨てるのは)考え直してね」とかですね笑

そういう風に自治体も頑張ってアプリを作ったりしてるんですが ちょっと使いにくいんですよね ごみっと君は、自治体ごとのアプリと違って、 広域でどこでも調べることができるんですが その広域をカバーしてることのメリットってどこにあると思いますか

滝沢:

それこそ引っ越しですよね

引っ越しするとルールが変わりますもんね 悪気はないんだけど分別できない人とかいたりしますもんね

豊田:

私もこのプロジェクトに関わるまで ごみ問題について考えることなかったです

滝沢:

僕も清掃員になるまでそうですよ ゆくゆくは日本全国カバーしてもらえれば、 あらゆる問題がカバーできるんじゃないですか それこそ言い訳もできないでしょ 引っ越ししたからわからないとかはね、そういうのがなくなりますもん

わからなかったら、 ごみっとくん見てよって そういう流れになるといいですよね

そうなったらすごいなぁと思います

豊田:

ごみっとくんで、他にこういう機能があればいいのにな〜とかアイディアやご感想があれば・・

滝沢:

あ、ごみに関するニュース出るの、 いいですね!すごくいいですね!

どっかから取ってくるんですか?

小野:

そうですね、チェックする人がいて、 面白そうなニュースをピックアップしてご紹介したり、 あとは、弊社のブログでごみ関連の記事も載せています

滝沢:

お〜これはいいですね

小野:

ありがとうございます。 滝沢さんのごみの本が出ましたっていう情報も載せられますよ(笑)

滝沢:

7月に絵本と漫画、9月にエッセイが出るんで、ぜひお願いします(笑)

豊田・小野:

すごいですねーー!

豊田:

ちなみに、漫画のイラストは、ごみの本をきっかけに書かれたんですか?

滝沢:

はい、絵は、妻が書いています。

普通の主婦だったんですけど、一からイラストを勉強して。 1冊目のエッセイ書いた後に、字を読むのが嫌だとか 文字見るのアレルギーだって人もいらっしゃるから、 そういう方や、小学生にもわかるように、 漫画にしたらいいのかな〜って妻にお願いしたんです

豊田:

いいご関係ですね〜

滝沢:

家事をよくやるようになりましたよ、嫁の機嫌を伺いながらね笑

豊田・小野:

素敵ですね〜!!

豊田:

チャットボットで 「傘は、●●ごみだよ」っていう回答だけでなく、

ごみに関する豆知識を紹介したり、 ごみのキャラクターを紹介したり、

楽しめるような工夫をしてるんですが どんな答えがあったら楽しめると思いますか?

滝沢:

清掃員の立場からのつぶやきとか面白いと思いますね 例えば、

「猫のエサの缶は、 洗ったりふき取ったりしてくれないと、 めちゃくちゃ臭いんだよ」

とかね(笑)本当に一番臭いんですよ。

「だからちゃんとふき取ってね」ってね

回収する人の気持ちを わかってもらえるような答えも 加えたらいいかもしれないですね

あとは、全国のごみ清掃員の意見とかも聞けたら面白いと思います。 ごみファンって結構いるんですよ 焼却炉について詳しいとか、ごみの中にも色々あったりね 色々な人の意見を参考にさせてもらって、 そういう意見を取り込めるシステムができたら面白そうですよね ある程度の人数でやると範囲が枠の中だけになっちゃうから。

自治体ごとに全然ルールが違いますしね

ペットボトルが不燃ごみのエリアがあったりね 資源じゃないんだ、それって全国じゃないんだ、とかね

全国の人が語り合える場があったりすると ごみの周知も広がるかな〜

ツイッターやってるのもそういうためですね

小野:

そうですよね、あとは、不法投棄、粗大ゴミの放置についてはどうお考えですか

滝沢:

よくないですよね〜 引っ越しするときとかって「もう会わないからいいや」って置いて行っちゃうんですよね 管理人さんには言いますけど、管理人さんも困ってたりしますからね

引っ越しの時って、 燃えるごみ燃えないごみ関係なく、 20袋とか置いてく人多いんですよね、 3月4月とか特にね

その人も普段からしてるわけじゃないと思うんですけど。人の目が気にならなくなるとこうなるんだってね

基本的には 心の問題だったりするんですよね

自分さえ良ければっていう

心の修復というか、 これはよくないんだよっていう 根本的なところをほじくり返さないと

なかなかよくならないかもなって

小野:

粗大ごみって申し込んでから、 収集までに1ヶ月とかかかりますよね

だから放置しちゃうという問題もありそうですよね 粗大ごみ回収について教えていただけますか

滝沢:

粗大ごみは、前日にリストが上がってきて、

ルートが決まってないので、前日に地図を作るんですね

それでなるべく効率的に回ったりするんですけど それでも1日パンパンになるんですよ
それに、粗大ゴミの日に申し込んだ人が 忘れちゃってて出してない家を ピンポンしたり、電話したりして、 結構時間のロスがあったりもしますしね 2週間先とか1ヶ月先とか だいぶ先のことだから忘れちゃうんですよね、 その日が粗大ごみ出す日だって

コロナの時期は1ヶ月半待ちとか言ってましたもんね

効率的にまわっても夕方になったり粗大ごみの回収って大変なんですよね

逆にいうと、それだけ待つぐらい粗大ごみって多いんですよね

粗大ごみが高い天井のところで 雪崩が起きるんじゃないかっていうぐらい積まれててね 新品の自転車とか まだまだ使えるものもあってね

気軽に買って気軽に捨てるっていう 根本的なところを変えていかないとね

自治体のシステムを変えるのも難しい、作業員も目一杯働いて、 ヘトヘトになるまでやってる連続なのに1ヶ月半待ちとかなんでね

小野:

そうなると、ジモティとかメルカリとか そういうサービスが発達したらいいなぁって思いますか?

滝沢:

思いますね〜

例えば小さいものはメルカリで、 冷蔵庫とかはメルカリでは送りづらいけど、 ジモティなら地元で回せて、エネルギーも使わないしいいと思いますね

小野:

先ほど、粗大ごみのルートの地図のお話が出ましたが、 普通のごみのルートはどういう風に決めてるんですか?

滝沢:

僕が働いてるところは、 自治体からおりてきた民間の会社なんですね 自治体がここを回収してくれっていう地図を渡されて、 それを回収しているって感じですね ごみ収集って、一回で終わるわけじゃなくて、 地図をもらって1日6往復してるんです

清掃車をパンパンにして →清掃工場に行って下ろして →また清掃車パンパンにして… っていうのを1日6回やるんです

だから1日10トン〜11トンのごみを回収するんです

小野:

普段、自宅の近所で、こんなに近いのにこのエリアはこの時間で、隣は午後回収とか、ルートがいまいちわからないっていうこともあるんですが、ルートって決められたらそのまま回収なんですか?

滝沢:

もうちょっと効率的に回れるようにってアレンジしてる人も確かにいますね 東京だと一方通行とか、ここ早く取っちゃえばあとで楽になるのにっていうのもあるしね でもクレーム入れられたりしちゃうと、その時間しか取れなくなっちゃったりもしてね 本当はこう回ったらいいのになっていうのもあるし、 クレームの多いエリアは結構ぎちぎちに縛られて回収自体が遅くなったりもしますね

そもそもがね、 本当は朝8時までに出してくれっていうルールがあるわけなんですけどね

小野:

本当ですよね 出しといたのに持ってってないっていうクレームとかもあると書籍で読みましたが

滝沢:

そうそう、出してたのに持って行かなかったていうのは100パーセントないですね

作業員同士で確認しますし、出してたら100パーセントわかりますよ

小野:

クレームがあったら、対応しないといけないなんて、 住民ファーストになりすぎてるところがあるんですね。。(大変だ)
滝沢さんにはお子さんがいらっしゃると伺いました。 子供達の未来を考えたとき、 小さい頃からごみマナーを学べるといいなと思うんですが、 子供向けにどんなことをしたら心に響くと思いますか。 またどんなことに取り組んでらっしゃいますか。

滝沢:

頼まれれば(意義があれば)

保育園に行って分別ゲームやって楽しんだりとかしてます

これって何ごみ?クイズとかね

子供たちって、 答えたくてしょうがない!っていう特性があるんですね そういうクイズやったら、 そこから家で分別するようになった〜とか 親に聞くようになった〜っていう声を頂戴するんですよ

ごみに関して意識を持たせること

楽しませることが一番大事かなと

楽しませるのが目的で、例えば絵本とかもそうですけど ごみのこと言われるのって 大人でも、「これはダメ、あれはダメ」って言われるの 嫌じゃないですか ごみに対して、

「だめ」じゃなくて 「楽しいことだよ」ていうのが 大切かなーと

小野:

本当にそうですね。 あとは、プラスチックごみに関して何かお考えのことありますか

滝沢:

プラスチック問題って本当に難しいですよね

自国で処理できないものをなぜ出してるのかっていうね そもそも中国ショックで東南アジアで買い取ってもらうこととか 都市伝説みたいな話でね 管理が、ずさんで結局日本に戻ってきたりね

自国で処理する必要がありますね

SDGsで機械を大量投入したり人員投入したりしたのに、 コロナで大打撃を受けたらしいんですよね その辺、進めるのであれば国も責任持たないといけないですよね

リサイクル自体を見直す時期にきてるのかなと思いますよね

古紙なんかも紙の需要がなくなってきたり、 再生紙の方が高かったり

雑誌も回収する方が高いから 止めてくれっていうエリアもあったりね

古布なんかも、海外送って、届いた頃にはカビだらけとかね それってごみを押し付けあってるだけですよね 再生するのか 商品そのものを抑制するのか

ただリサイクルしても しょうがないのかなとかね

小野:

ペットボトルを水筒にするとか、そういう意識を変えていくかですよね

滝沢:

僕なんかただケチっていうのもありますけど、 マイボトル持ち歩きますよね。 家からペットボトルをごみとして出さないですね。

小野:

最後に、ごみについて、ごみっとくんについて、 何かコメントあればお願いします

滝沢:

僕も混ぜて欲しいですね!

ダウンロードできたよ!と素敵な笑顔の滝沢さん

(一同爆笑)

豊田・小野:

インタビューや、ごみっとくんのチャットボットの清掃員側のコメントなど、 ぜひまたお話聞かせてください!よろしくお願いします! ごみトークライブも、コロナが落ち着いたらぜひ参加したいと思います。 今日はありがとうございました!!!!
左から、豊田、小野

ちなみに、「ごみっとくん」開発メンバーは他にもおります! 開発ストーリーも、機会があればご紹介したいと思います。

まずは、ごみっとくんをダウンロード!

ごみっと君URL:https://app.aiconcierge.jp/

使ってください、ごみ分別について、知ってください! よろしくお願いいたします。