中国の鳥鎮で開かれた世界インターネット会議(2019年10月20-22日)に弊社開発関係者が参加した際、驚いたことにアリババ展示ブースでごみ分別AIとアプリのデモがありました。

アプリはゴミの写真を撮れば分別方法が表示されるというもので、現在1000種類のゴミを自動認識する、というものです。

アリババはモノを大量に流通させ、利便性と引き換えに大量の梱包材を発生させているECプラットフォーマとしての社会的責任の一端をこのようなアプリ開発で解決策提示するという取り組みを行っているわけです。

日本企業には珍しい大きな循環経済の視点を持っていることに驚かされました。

それ以外にもリサイクルゴミを自動計量して一定のお金(ポイント)を還元し、それでゴミ袋を購入できる機械(写真参照。ゴミ袋販売機も併設)も展示されていました。
こちらは鳥鎮の地元企業のようです。ちなみに顔認識でゴミの投入口が解錠されるようになっています。

それにしても、捨てたいゴミの写真を撮るだけで、何ごみなのかを教えてくれるとは、便利ですね。

このように、アリババが先手を打ってごみ分別アプリを開発してくれているおかげで、
Amazonや楽天など他のECプラットフォーマも社会的責任としてのごみ排出のコントロールが問われてくる状況になるでしょう。

上海の「ゴミ分別」に対する罰則に関しては以前の記事でもご紹介しましたが、違反すると200元、日本円で約3500円くらいの罰金となるそうです。

日本は「排出」→「排出管理」→「収集・運搬(自治体)」が細切れで広域プラットフォーマが存在しません。そのため、ごみ問題解決において中国から一歩、いえ、二歩くらい遅れる懸念が強い現状です。建物管理の現場視点から微力ながら課題解決に役立ちたいとは考えていますが・・。